レッスンの風景①:器楽奏者への相対音感レッスン

相対音感を身に付けたい、というプロの管楽器奏者のレッスン。
この方はMUSISMを立ち上げる前から個人的にオンラインでレッスンをしています。

相対的に聴いているかどうか、その感覚で音を作っているかどうかは、歌った時の音程によく表れます。
相対的な感覚に支えられていない音程は、どこか不安定な印象が強くなります。「ド」がぶら下がってしまったり、「ソ」が輝かしく取れなかったり。単純な旋律ひとつ歌ってもらうだけで相対音感の有無はよくわかります。

1回のレッスンは30分程度。最初の頃はこちらが提示した音を使って音階を作ってもらったり、和音を作ってもらったりしながら、相対的に聴く耳を養っていきました。

数ヶ月の練習で基本的な音程感覚は素晴らしく向上されたので、少しずつ楽譜を使った訓練へとシフト。読譜と聴音の訓練を増やしていきました。
もちろん音名で楽譜を読んだり、調性や旋法などの知識は完備されているので、読譜についても初心者に比べたらずっとスムーズです。
今では15分聴音、15分は視唱の練習をしています。
課題は毎回私自身が作成しています。

現在も引き続き練習中ですが、私も教える中で気付かされることが多く、一緒に勉強させてもらってるような感じです。
私もピアノを弾く時には考えることですが、器楽奏者の場合は階名感覚とは別に楽器操作が入ってくるわけです。階名感覚と楽器操作がどのように合わさって発展していくように感じているか、お話を聞くのは参考になりますし、さらなる上達がとても楽しみです。

きかわ